大阪湾の生き物を「種類分け」してみた — 第19回 大阪湾生き物一斉調査(せんなん里海公園)に親子で参加

2026年5月30日(土)、子どもと一緒にせんなん里海公園(大阪府泉南市)で開かれた「第19回 大阪湾生き物一斉調査」に参加してきました。大阪湾の各地で同じ日に生き物と水環境を記録し、湾全体の基礎資料をつくる市民参加型の調査です。

せっかくバットいっぱいに生き物が集まったので、この技術ブログらしく、採れた生き物を分類群ごとに「種類分け」して整理してみます。標本写真の同定は素人によるものなので、種名はあくまで暫定(「〇〇のなかま」レベル)として読んでください。

せんなん里海公園の砂浜で生き物をさがす子ども
さとうみ磯浜で生き物さがし。※子どもの顔はスタンプで隠しています

イベント概要

イベント名第19回 大阪湾生き物一斉調査
日時2026年5月30日(土)10:30〜14:00(小雨決行)
場所さとうみ磯浜&しおさい楽習館(せんなん里海公園内)
対象海の生き物に興味がある人みんな(小学生以下は保護者同伴)
参加費無料
主催大阪湾環境再生連絡会
協力大阪湾海岸生物研究会、チーム☆ガサ

磯と浜で集める

ライフジャケットを着けて、まずは磯浜へ。網と手で生き物を集めます。子どもは砂をほじったり、石をひっくり返したり。集めた生き物は、しおさい楽習館のバットに分けて入れていきます。

しおさい楽習館の水槽と解説パネル
館内には水槽と解説パネル。大阪湾の水深(沿岸〜80〜300m)の話などが展示されていました

採れた生き物を「種類分け」してみる

この日にバットで見られた生き物を、大きな分類群(門・なかま)ごとに整理すると、ざっくり次のようになりました。

分類群見られた生き物(暫定)特徴・覚え書き
軟体動物(巻貝・ウミウシ類)アメフラシと卵塊、磯の巻貝いろいろやわらかい体。アメフラシは刺激すると紫の汁を出す
棘皮動物(ウニ・ヒトデ類)ウニのなかま(長いトゲのガンガゼなど)体が放射状(五放射相称)。トゲに注意
節足動物(甲殻類)カニのなかま、エビ・ヨコエビ・アミのなかま外骨格と関節のある脚。いちばん数が多い
脊索動物(魚類)ハゼのなかま、稚魚いろいろ背骨をもつ。岸の浅瀬は稚魚の保育園
藻類(海藻)紅藻(赤い海藻)、褐藻生き物の隠れ家。色で大きく分かれる

分類のイメージはこんな感じです。

大阪湾でとれた生き物
├─ 軟体動物 …… アメフラシ+卵、巻貝のなかま
├─ 棘皮動物 …… ウニのなかま
├─ 節足動物 …… カニ/エビ・ヨコエビ・アミ
├─ 脊索動物 …… 魚(ハゼのなかま・稚魚)
└─ 藻類 …… 紅藻・褐藻

① 軟体動物 — アメフラシと卵

この日いちばんインパクトがあったのがアメフラシのなかま。黒くてぷよぷよした体のそばに、黄色いそうめんのようなかたまりがありますが、これがです(俗に「海そうめん」とも)。手に取ると体から紫色の液を出すことがあり、子どもは大喜びでした。

アメフラシと黄色い卵塊
アメフラシのなかま(黒い体)と、黄色いそうめん状の卵

同じ軟体動物では、磯でおなじみの巻貝のなかまもたくさん。イシダタミやクボガイのような、表面がゴツゴツした小さな貝が中心でした(バットの中に小さなカニも紛れています)。

磯の巻貝のなかまと小さなカニ
磯の巻貝のなかま。赤い海藻と小さなカニも

② 棘皮動物 — ウニのなかま

タライの中で目を引いたのがウニのなかま。針のように長くて黒いトゲをもつもの(ガンガゼのなかまと思われます)がいて、迫力がありました。トゲが鋭いので、観察は触らずにそっと。

長い黒いトゲのウニ
長く黒いトゲのウニのなかま(ガンガゼ類と思われる)

③ 節足動物 — カニとエビ

数のうえでいちばん多かったのが甲殻類。立派なカニのなかま(いちばん後ろの脚が平たく、泳ぐタイプ=イシガニなどのワタリガニのなかまかもしれません)から、

バットの中のカニ
カニのなかま。後ろ脚が平たいので泳ぐタイプかも

小さなエビ・ヨコエビ・アミのなかままで、サイズも形もさまざま。白いバットに移すと、透明な体や長い触角がよく見えます。

白いバットの中の小さなエビやヨコエビ
小さなエビ・ヨコエビ・アミのなかま。白いバットだと観察しやすい

④ 脊索動物 — 魚たち

背骨をもつなかま、魚類もたくさん採れました。底の方をちょこちょこ動くハゼのなかまや、群れで泳ぐ稚魚たち。岸の浅い場所が、小さな魚の「保育園」になっているのがよくわかります。

小魚とエビ
小魚(ハゼのなかま)とエビが同じ容器に
稚魚の群れ
透明な容器に集まった稚魚の群れ。大きめのエビも一緒

分けて並べると、ぐっとわかりやすい

こうしてなかまごとにバットを分けて並べると、「同じ海でも、こんなに違う体のつくりの生き物が一緒にくらしている」ことが一目でわかります。種類分けは、ただ名前を当てるゲームではなく、その場所の環境を測る“ものさし”でもあるのだと、あらためて感じました。

バットごとに分けられた生き物を観察する様子
なかまごとに分けて並べられたバットを観察。※子どもの顔はスタンプで隠しています

まとめ

  • 大阪湾の身近な磯でも、軟体動物・棘皮動物・甲殻類・魚類・藻類と、ひととおりの分類群がそろう豊かさだった
  • 白いバットに移して「なかまごとに分ける」だけで、子どもの観察の解像度が一気に上がる
  • 市民参加型の一斉調査は、遊びながらそのまま環境のデータづくりに参加できるのが良い

毎年この時期に開催されているそうなので、来年も親子で参加したいと思います。生き物の名前は暫定の同定なので、「これは違うよ」というツッコミがあればぜひ教えてください。

※掲載写真に写っている子どもの顔は、プライバシー保護のためスタンプで隠しています。生き物の種名は専門家による同定ではなく、暫定的なものです。

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